サウンドストリーム Conductor
サウンドストリームと言ったらアンプに銘機と呼ばれたA40等、
伝説を作って来たアメリカンブランドではあるが、
どこをどう見てもDENONのOEMだろう?と思わせるデザインで
CDプレイヤーを発売していましたのがこのConductor(コンダクター)でした。
DENON・DCT-2000と同じく操作性はことのほか悪くはない。
1dbステップの電子ボリュームも握りやすいし、
盗難防止のためのフロントパネルの脱着も可能で
オープンカー等の車には重宝する?と思う。
スペック〜CD部・D/Aコンバーター:△Σモジュレーション1bit、
周波数特性:5〜20.000Hz、S/N比:100dB、ダイナミックレンジ:95dB、
高調波歪率:0.005%、総合・出力レベル:5.0V 10KΩ(バランス) 2.5V 10KΩ(アンバランス)、
電源電圧:11〜16V、重量:約2.0kg、発売時価格:¥158.000(税別)
*2000年サウンドストリーム、メーカーカタログ参照。
リファレンス機はやっぱり往年の銘機アルパインJuba7909Jを採用。
発売時の金額的にも¥8.000高のConductorとは、いい勝負が出来そうではある。
CD-700視聴時同様、ナカミチのプレステージ・コンポーネントシリーズProject100の
高級4chアンプ100pa(発売時\150.000)を出力段ブリッジ接続100w×2で使用。
そして12個のパワートランジスター採用のオーバービルディング、
スマートロールバック電源と選択可能なドライブモード等サウンドストリームのアンプでは
割とコンパクトではあったREFERENCE300(発売時\118.000)を音質の良いとされる
37.5w×2chモード(ハイパワーモードは75w×2)で使用する事に。
見た目殆ど変わらない当時のDENONとの違いは、
音に悪い影響を与えるというリモコンでの操作が省かれているところ。
価格ではDCT-2000と同額の¥158.000(税別)ではあるものの、
AUX機能やCDチェンジャーコントロールが使用出来ないところで、
使用のD/Aコンバーターも1bitとされている。
まず第一聴は、音が軽やかな質といった感じを受ける。
同社のアンプレステープデッキSTC30(発売時価格\99.000税別)等の
面影は微塵も感じないサウンドに表紙抜けするところはある。
聴き疲れのしない薄味系で、キックドラム・スネアはベースが柔らかくウォームなトーン。
音に腰が無く芯も細いが音楽をそれなりに生き生きと聴かせてくれるところもある。
サウンドストリームのヘッドユニットって言われるとかなり異色に感じられ、
力感を求めると言う人やアタック感、音のメリハリを好む人にはあまりお勧めしたくはない。
オーケストラ・クラッシック音楽を視聴しても個々の楽器音がもう少し抜けて来てくれればいいのだけれど、
パーンと張ったシンバル等本来の響きがあまりいい感じに鳴って来ないが音色は悪くはないと思う。
ヴォーカルのリズム感はことのほか良いものの、
歌い手の体温をあまり感じないためか3次元的に耳に入って来ない。
良い言い方をすれば耳に心地よく優しいサウンド、悪く言えば全てにおいて曖昧。
Juba7909Jとでは此方のConductorの方が金額的にも高額なのですが、
総じていい所は感じなかったが、それでもサウンドストリームと言うブランドだけで
何処となく魅力を感じるCDプレイヤーであることは確かと思う。