ソニー CDX-C9000



1996年ソニーが久しぶりに本格的アンプレスCDプレイヤーを
世に送り出してきたのがこのCDX-C9000でありました。
同時期に一世風靡したアゼストDRX9255に比べ影が薄かったし、
当時のソニー製のデッキって安いのも同じ様なデザインをしていたので
心に残らなかった人も多いと思う。






心臓部には20BitD/Aコンバーターを搭載。
その他、8fsデジタルフィルター、DC/DCコンバーター、
銅メッキシャーシ採用など各所に高音質設計が計られており
又、ESP(Electronic Shock Protection)機構により音飛びを大幅に減少させている。
操作性の優れた?パネル面のロータリーエンコーダー(ボリューム)を
国産車に合わせて右側に配置しているのもなかなか…。




スペック〜CD部・D/Aコンバーター:20Bit8倍オーバーサンプリング、
周波数特性:5〜20.000Hz、S/N比:105dB(±1dB)、歪率:0.003%、
ワウフラッター:測定限界以下 その他・電源:DC12V、
出力端子:FMコンポジット出力,フロント/リア他、
入力端子:バス音声入力,バスコントロール入力、
重量:約1.8kg、発売時価格:¥72.000(税別)、
*ステレオサウンド刊・オートサウンド参照。




リファレンスデッキALPINE Juba7909Jとの比較視聴では聴き比べる前から
C9000では部が悪いとは思うけど…これも運命です。




最上級グレード、DLSアルティメイトシリーズのディアルモノで強力な電源回路を装備し
1Ω駆動まで再生可能と言う定格150W×2chモデルUltimateA3(発売時¥200.000税別)と
電源回路を簡潔化し瞬時応答能力を高める事でハイカレントな電源供給特性をフルに活用した
ラックスマンの中では一番小型の50w×2chモデルCM-2050(発売時\158.000)を
視聴用アンプに採用しました。




サウンド的には以前視聴したソニーの前モデルCDX-U8000と比べると、
かなり明るく華が出て聴きやすくはなったがそれでも少々暗くて重い感じが否めず、
ソニーらしいと言えばそうなのだと思う。
レンジは思いのほか広く分解能も向上していたが、
高域の粒立ちが粗く感じてしまい使用するアンプの吟味を間違えると、
ドンシャリ的になる可能性あり。
しかしながら低域の解像度は悪くなくステージングは
高域までスムーズに伸びてくれ、安定はしている。
ヴォーカルは歌い手が一歩下がって(引っ込む)上にいる感じがし、
一オクターブ以上声が高くなるように感じる。
これは比較視聴機が7909Jと言う事なのかも知れないが印象があまりに残らないし、
この価格帯では流石に辛い所なのだと思う。
自然体で骨格のしっかりとした音作りを特徴としているお陰か、
相性の悪いディスクもあるのでCD選びも大変だと…。
録音の悪いものはそのまま何の色付けもなく再生されてしまうので聴くに堪えない事も。
中古では最近あまり出回らなくなった様に思いますが、
CDX-C9000の場合扉の開閉ギミックが壊れやすい。
更に表示部のイルミネーションが全く見えなくなりCDのカウントが分らなくなるし
CDの開閉扉を開けた状態でディスクの交換、入れ替えを早急に行わないと
勝手に閉まってしまうため下手をするとディスク挿入動作の最中に、
大切なCDソフトを扉に挟んで傷つけてしまう事も…。
そんな事件が現実あったために当方は使用しませんが、
ソニー好きでしたら音質はともかく壊れにくい前モデルのU8000の方がオススメかな。
(何故か比較視聴時の写真を取り忘れましたが…)


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