ソニー CDX-U8000
1991年に発売されましたソニーのアンプレスデッキです。
当時私は同社のアンプレスDATデッキDTX-10と
ツインデッキで使用した事もあった思い出の品です。
かなり昔のユニットにも拘らず外部入力(AUX機能)や同社のTV、
MD/CDチェンジャーのコントロールも可能で重宝致しました。
今現在でも使用している人がいる?かも知れません。
昔のデッキによく見受けられるボタン式の電子ボリュームで、
イルミネーションはオレンジとグリーン色が選択可能。
盗難防止のためにフェイスが外す事が出来て、別売りのリモコンも使えるし
今となっては結構使い勝手も良かった様に思います。
スペック〜CD部・D/Aコンバーター:1Bit△Σ方式、周波数特性:10〜20.000Hz(±3dB)、
SN比:95dB、歪率:0.008%、ワウフラッター:測定限界以下、共通部・電源:DC12V、重量:1.6kg、
発売時価格:¥79.800(税別) *取扱説明書他参照
20年の時を超えて、ビンテージな2台のデッキがぶつかり合います。
銘機Juba7909Jとでは発売時の金額的にもCDX-U8000の方が不利ですが比較視聴してみました。
今回の視聴用アンプはDENON・DCT-A1でも使用したケンウッドの中では比較的コンパクトなボディーで、
PWM電源搭載の安定した電流を供給するKAC-PS100(発売時価格\40.000)とあくまでも音楽信号に忠実に、
正確に増幅する事だけを追求して生まれ、見せかけのデーターや本物志向の方にはかなり
定評があったと言われているプレシジョンパワー、ProMos25(発売時価格\120.000)を使用する事に致しました。
やはり7909Jとでは可愛そうでした。
ステージングは割と広いという感じは受けたものの、
サウンド的には明らかに暗くて重いという感覚が否めない。
ピアノのタッチが確実に暗いし、
明瞭ではない為どことなくつまらなくなってしまいがちです。
力強さ、エネルギー感はさほどなく中音域はことのほか
パッとしないのでヴォーカルを聴いても今一歩かなぁ〜。
しかしS/N的には決して悪くはなく、
サックス音楽には何気に雰囲気がよく出ていた様に思います。
しかしステージングは歌い手が一歩下がったという感じを受け口元がはって来ないし、
色気も華もないのでこれだけ多くの視聴機を目の前にすると記憶に残らない。
キックドラム・スネアのリアルさにも欠け、
芯も濁りがちになりトランペットは平坦に感じられる。
昔当方が大切に使用していた頃は良かった様に思えたが、
今となってはこんなもんだったけかな〜?って気もします。
しかし発売時の価格が2倍近くする7909Jとの比較視聴ですので
やむおう得ないところでしょうか…。
機能としてはAUXや同社のCD/MDチェンジャー、
TVコントロールも可能ですので高音質と言うより高性能と言ったところでしょうか。
その後一時期ソニーはアンプレスCDヘッドユニットを96年発売のCDX-C9000まで行わず、
MDX-40等アンプレスMDヘッドユニットやアンプレステープデッキを世に送り込んで来ましたねぇ〜。
現在ではソニーもカーオーディオ業界から撤退してしまい本当に寂しい限りです。