サウンドモニター CDT-300X/CDT-200X
1996年アゼストDRX9255の大ヒットに触発されたのでしょうか?
サウンドモニターが1997年に、ほぼ同価格帯で発表して来たのがCDT-200Xでした。
このモデルは35w×4ch(富士通テンα1000)のアンプが付属され予算が貯まるまでは其方を使用する事が出来た。
D/Aコンバーターは前モデルCT-100同様1Bit8倍オーバーサンプリングだったが、
その後の1998年18BitADVANCED INTERPOLATIVE(1BitとマルチBitの長所を合わせ持つという複合補間型)搭載の
本格的なCDヘッドユニットCDT-300Xへと進化を遂げる事になる。
双方のデッキも同社の各銘機達(CDT450X等)同様デジタル入出力を装備し外部DACの追加も可能で、
当時発売されておりましたDCA-200X(デジプリ)やデジタルコントロールアンプのDTA-500X等の組み合わせによって
機能も音質もバージョンアップが可能。フロントパネルは実に高級感のある手触りと、
適度に手ごたえのある電子ボリュームが好感が持て現在でも充分通用するモデルではあるが、
単体ではAUX(外部入力)機能等を備えていない分DCA-200X(発売時\150.000)の様な別売りのデジプリが欲しくなる。
スペック〜(画像左 CDT-300X)CD部・D/Aコンバーター:18Bit ADVANCED INTERPOLATIVE、
周波数特性:20〜20.000Hz、SN比:98dB(1kHz、IHF-A)、ダイナミックレンジ:98dB、
ワウフラッター:測定限界以下、サンプリング周波数:44.1kHz、共通部・デジタルIN/OUT:75Ω同軸、
最大出力レベル:3V(CD 0dB再生時)、重量:約1.5kg、発売時価格:¥110.000(税別)、
(画像右 CDT-200X)CD部・D/Aコンバーター:1bit8倍オーバーサンプリング、周波数特性:20〜20.000Hz、
S/N比:96dB(IHF-A)、ダイナミックレンジ:96dB、ワウフラッター:測定限界以下、サンプリング周波数:44.1kHz、
共通部・デジタルIN/OUT:75Ω同軸、最大出力:3V(CD 0dB)、重量:1.6kg、発売時価格:¥100.000(税別)、
*2001年サウンドモニターカタログ参照(CDT-300X)、1997年サウンドモニターカタログ参照(CDT-200X)。
この企画のリファレンスデッキ、往年の銘機Juba7909Jと比較視聴してみる事に、
今回は一応後期モデルのCDT-300Xをぶつけて見る事に!
発売時の価格差は\40.000あるもののさてその実力は?
MOS FET、BBE回路を採用し各デジタルソースに対応するダイナミックレンジと
安定したドライヴ能力には定評のあるジェンセンの4chアンプA432 BBE(発売時\100.000)と、
フルレンジモードにICEPower社製Class D増幅回路を採用したクラスFDの4chアンプ
PRS-D8400(発売価格\60.000)の2台を視聴用アンプに選択。双方共にブリッジモードで使用する。
以前視聴したCT-100とは違い音のクオリティー感が数割アップした。
個々の粒子も細かく透明度も良好で女性ヴォーカルにおいては
その表情の変化などそこそこのレベルで再現してくれる。
レンジ感は7909Jの方が一枚上手の様に思えてしまったが、
それでもクラッシック音楽の楽器の質感を丁寧に映写してくれる帯域バランスの整ったモノ。
ある一定のジャンルは何でも余裕にこなしてくれるが、
悪く言えば全てにおいて綺麗に聴かせようとする意図が伺え、
ビートのきいたキックドラムやスネアよりも優しいバラードなんかの方が、
このデッキにはベストといった所ではないでしょうか?
その分アンプやスピーカー等には拘りを持ってチャレンジする事をお勧めしたいし、
DCA-200X等の装着で更にバージョンアップを目指して欲しくなるユニットではあります。
当方的には7909Jの方が好みではありましたが、後に視聴するその後の後継モデルCDT-400Xには期待したい。