デノン(デンオン)Limited Model DCT-Z1



2001年、DENON最強のCDアンプレスヘッドユニットが全世界限定の1000台と言う事で発売された。
重圧なチタングレーのアルミニウムフロントパネル、アルミ無垢削り出しのボリュームは
以前視聴したDCT-A1同様高級感を醸し出し、使用する喜びをユーザーに与えてくれると思う。






DCT-A1との違いはフェイスパネルやイルミネーションの色の違いは元より、
新開発の”AL24プロセッサーPlus"を導入。
新世代のDVD/CDプレイヤーに最高の音質であるデジタル信号フォーマットの
優れた再生を目的とするために開発された高密度なデジタルプロセッサーです。
そしてラインケーブルを6N−Cu(99.9999%)銅からデノンオリジナルの純銀ケーブルに変更、
低インピーダンス電解コンデンサーOS-CON等かなりの拘りと更なる音質改善をはかっている。




スペック〜CD部・D/Aコンバーター:バーブラウン社24bit(PCM1704)、
周波数特性:5~20.000Hz(±1db)、S/N比:115dB、ダイナミックレンジ:110dB、
高調波歪率:0.004%、共通部・出力電圧:8V(バランス)4V(アンバランス)、
電源電圧:14.4V(11~16V)、質量1.7kg、発売時価格:\280.000(税別)。
*2001年10月DENON・DCT-Z1メーカーカタログ参照。




リファレンス機は毎度のことながら、アルパインJuba7909Jとの比較視聴です。
ここまで金額差\130.000高のユニットとなると以前のF#1Statsu 7990Jクラスとなるため、
いくらJubaとは言え可哀想という気もしますが…。




今回の視聴用は1975年創業から既にかなりのキャリアを持つ、純アメリカ・カリフォルニア生産の
繊細で明確な再生能力を発揮するリニアパワーの2chアンプ、TO-3トランジスター採用の2502iQと
当方の押し入れの奥の方から発見して、自らがO/Hを施して復活させたa/d/sの頭文字がADSと大文字だった
20年以上前の骨董品アンプ(多分この時代はフォノンでもおなじみアブサートロンが代理店をやっていた頃?
発売時価格・詳細不明?)を選択しました。




以前視聴したアルパインCDA-7990Jと同価格の¥280.000(税別)は
流石にサウンドが一般的なヘッドユニットとは一味違う。
超高解像度でfレンジが広いしDCT-A1よりも響きが良くなったが少々冷たく感じるかも?
それは逆を取ればもっと繊細に聴かせて来るからと思って欲しい。
女性ヴォーカルにおいては絹の様な美しいタッチと色気を思わせる唇の動きは、
多分今まで視聴して来たユニットでは群を抜いていると思うし、
音数やその分解能力では一〜二位を争う。
クラッシック・オーケストラ音楽においてはそのS/Nの高さや豊富な情報量がキチンと映写され、
細部の緻密な動きもリアリティーがありスケール感も言う事なし。
真に高級ホームオーディオに匹敵するなり方を車内に演出してくれると思うが、
このDCT-Z1もA1同様アンプやスピーカー、個々のパーツ関係にはかなり知識と
経験が無いと本領を発揮してくれそうにないと思う。
今回視聴用に選択したリニアパワーの2502iQはご存知の方もいると思いますが、
カーオーディオと言うよりはむしろ高級ホームオーディオのテイストを色濃く感じさせるパワーアンプ。
モトローラー製TO-3メタルキャンタイプのパワートランジスターを投入し、
現在でも量産パワートランジスターのほぼ100%が樹脂モールド化される中で、
これは錚々たるアメリカ・ハイエンドホームオーディオメーカー(MarkLevinson等)の
高級機にも誇らしげに採用された貴重な石を搭載している。
そして何故この様な銘機があまり日本では出回らなかったって言う事は…、
それはさておきジャズはシンバルのアタック感や余韻も鮮明で濁りはなく、
ハイハットなドラムのスピード感は立ち上がり、立下りもスムーズ。
やっぱりJuba7909Jとでは¥130.000の金額差と時代(テクノロジー)の差はデカイモノで
中高域の充実感、華があると言うかZ1見事って感じでした。
そしてこのDCT-Z1もA1同様ですが中古で購入の際に注意しなければならない所は、
DENONは内部半田が弱くノイズが発生する可能性が非常に高い事。
更に全く低域の出ないモノは完全に壊れております。修理も少々高額ですので覚悟して購入して欲しい。
限定品だし〜あまり出回っていないから誰も持っていないモノと言う事だけで、
軽はずみな気持ちでは購入しないようにお願いします。



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