アルパイン Juba 7909J
カーオーディオ懐古録、アンプレスCDヘッドユニットの第一回目は今もなお
伝説とされている往年の銘機アルパインJuba7909Jです。
そしてこのユニットを、これから紹介して行く数多くの銘機達と比較視聴する上での
リファレンス機として行こうと思います。発売開始は平成2年(1990年)で
既に20年以上も経過しておりますが、一部の熱狂的ファンからは現在でも大変指示されており
又、ご存知の方も多いと思いますが2009年2月、アメリカMobile Electronicics
Magazinより、
このデッキはBest Ever CD Reciver Awardと言う"現在までに発売されてきたプレイヤーの中で
最高のカーオーディオ"と言う名誉ある賞を受賞している事は有名です。
さらに日本のAuto Sound誌においても平成8年(1996年)に大ヒットした
アゼストDRX9255の発売まで、リファレンスCDプレイヤーとして使用されて来た様です。
使いやすいアナログボリュームと操作性、取扱説明書等なくても誰でも使いこなす事が出来るのは利点で、
人に聴かせる時には同乗していちいち操作の方法を教えなくてもすみますねぇ。
シックで飽きの来ないデザインは、現在でも多くのカーオーディオフリークたちに愛用されています。
スペック〜CD部・D/Aコンバーター:ラダー型18bitDAC、周波数特性:5Hz〜20KHz(+0、−0.3dB)、
S/N比:110dB以上、ダイナミックレンジ:100dB以上、チャンネルセパレーション:95dB以上、
ワウフラッター:測定限界以下、共通部・出力レベル:500mV〜4V/10KΩ、重量:1.8kg、発売時価格:¥150.000(税別)。
各ブランドのアンプレスCDユニットとの比較視聴はいずれ行いますが、
何かのデッキと行ってもいいかな〜と考えまして発売は同時期1990年頃でしたか?
1DINタイプでは御座いませんが懐かしの同メーカーで高級機?、アルパイン7397J+5935の
CDチェンジャーコントロールアンプレスヘッドユニット(当時当方はエルゴーウィングと呼んでいましたが、
カメレオンと言う人もいる様です。)を引っ張り出してきました。
当方がコンスタンスに勝手に決めた視聴用のアンプには、
発売時はAS誌にもよく取り上げられそのハイセンスなデザインと、音のまとまりの上手さには
定評があったとされるイタリアン・ブランドRCFの定格120W×2chモデルRMA7750(発売時¥94.000税別)と
オーディオ業界の巨匠ロバート・ゼフが作り上げた渾身の逸品ARCオーディオ2150Signature
Edision(発売価格¥250.000税別)を選択。
流石はJuba7909Jと言ったところで、とにかく音の作り方が実にうまい。
ステージングにおいても楽器がキチンと奥に配置され、歌い手が前でちゃんと分かれて出てくる。
まさにこの商品を作りだしたアルパインの情熱といいものを世に送り出してやろうという心意気が感じられ、
匠の域と言ったところである。そして同時視聴している7397J+5935の組み合わせも7909Jよりは薄口になるものの、
思ったよりも健闘していたのには驚かされた。これに当時のCDチェンジャーJuba5959等を
装着したらかなり良く感じるのでは?と再認識させられる。
双方共に音楽の聴かせ方は実にはうまいものの、低域がこれから視聴して行く高音質CDヘッドユニットに比べ
少々へこんだ様な気になる可能性がある。しかし中高域のエネルギー感、出し方は頗る良く、
特に中域の密度感と張りだしは多分なかなか真似できるユニットも限られてくると思う。
ピアノソロは若干線が細くノイジーに聴こえてくる所もあったが、ヴォーカルはリアリティーがありベースラインもくっきりとしている。
セパレーションが良くジャズを視聴しても奥ゆかしさと雰囲気があり、大人のオーディオマニアには
確実にお勧めしたいが現在では双方共にコンディションの良いものが少なくなって来たかなぁ〜。