アゼスト DRX9255/9255EX/9255EX-Limited
発売は1996年。当初爆発的に人気があり、
カーオーディオ初心者から愛好家まで幅広い層に受け入れられ
メーカーすら生産が間に合わない程だったのがDRX9255でした。
その上10万円切ってのリーズナブルな価格で提供してくれ、
今までカーオーディオに興味のなかった一般の人達にもその面白さ、
感動を教えてくれたアゼストに本当に感謝でした。
その後EX、EXLimitedとマイチェンが行われましたが、DENONやナカミチ等の
高級機が現れ人気にも陰りが出て来ました。
その上、中途半端にカーオーディオをやっていた人間は車買い替えを期に
オーディオ熱が冷めてしまい9255だけとは言いませんが純正のまま、
お金が掛かると言ってはそんな多くの人が中古屋さんや某オークションでの転売と言うご時世です。
しかしまだ少なからず今でも大切に愛用している方がいるのも事実でして、
オフ会等行くと更にリフレッシュ(改造等)したモノを見かけると嬉しくなります。
スペック〜CD部・D/Aコンバーター:サインマグニチュード方式20Bit8倍オーバーサンプリング、
周波数特性:5〜20.000Hz(±0.5dB)、S/N比:110dB以上、ダイナミックレンジ:100dB、
高調波歪率:0.005%(1KHz)、出力レベル:4V(負荷10KΩ)、共通部・電源電圧:14.4V、
消費電流:1.1A(本体)、質量:約1.8kg、発売時価格:¥99.000(税別)、
*EXLimited、2000年アゼストメーカーカタログ参照。
発売時は打倒Juba7909Jを目標に製作された?DRX9255(EXですけれど…)と
10年以上の時を超えて比較視聴を行う事になりました。
流石にこの日は多くの方々が興味があったのか?視聴会に訪れました。
SONY・CDX-U8000同様今回も高効率で安定したMOS FET採用の安定電源や
出力段を備えた2chアンプ、プレシジョンパワーProMos25(発売時\120.000税別)と
発売時はそのデザインと朱色のボディーカラーで度肝を抜いた。
回路面でも常識的手法になっているNFBを全段にわたり完全追放した
全段完全無帰還回路を採用。正確なホールトーンを再生し各chで独立した
電源と共に3次元的な定位を追求する現在でもマニアの方々が愛用する純国産アンプ、
フォノン340c(発売時\200.000税別)をアンプ視聴機に選択致しました。
双方共に15年以上前のモノですがまだまだ現役で特にフォノンは現在でも遠路遥々、
修理を当方へ依頼する人が多い程で今聴いてもいいなぁ〜と頷けます。
初代はどうのEXLimitedはどうのと申す方はおりましたが、
ハッキリ言ってアルパインで言うJuba7909JとF#1Statu CDA-7990J程変わるとは
思いませんので今回は2代目となる9255EXとで比較視聴となりました。
流石に打倒7909Jとうたわれた事があり金額の割にはいい造りをしている。
操作性も握りやすいアナログボリュームも非常に使いやすい。
一聴した時のサウンドはあまり色付けのない感じがあり
使用するアンプの良し悪しでかなり左右されるように思える。
S/Nは決して悪くはないのですが全体的に線が細い印象を受けた。
力感が乏しく、低域は出るし勢いはあるのだけれどキックドラム・スネアは
リアリティーと質感はあまり感じない。
ヴォーカルは口元が小さくなる傾向があるものの緻密なニュアンスは悪くはない。
ピアノソロを視聴すると分解能力が今一歩といったところで立体感があまり感じない様に思う。
リファレンスCDプレイヤーが現在でも高い人気の誇る7909Jにしてしまっているお陰で
あまりいい所が見当たらなかった様に思うが、
しかし発売時10万円を切って発売されていた中からすれば
非常に出来がいいのは事実であり、もう少し金額を上げても
個々のパーツを見直せば〜と思うとちょっと残念といったところ。
現在アゼストは事情により(知っている人はいると思いますのでコメントはしませんが…)
クラリオンブランドになり今の所、高音質で高級なアンプレスヘッドユニットは発売してはおりません。
残念な限りで御座います…。